NHKの朝ドラ、「花子とアン」を見ていた人なら、一度は訪れたい伊藤伝右衛門邸。
あの吉田鋼太郎が扮していた石炭王の豪邸ですが、大分のお客様のところへ伺った帰りに寄らせて頂きました。
至る処、ヒノキやケヤキの1枚もの、1本ものが使われていて、建築道楽だった伝右衛門さんの力量が窺い知れます。また、事業拡大や白蓮との結婚に伴って、順次増築を繰り返していたということで、造られた年代によって材料や造りも変化していました。
白蓮の居室は、丁度正面の建物の2階にあって、使用人たちは一切入ることが許されなかった場所だったそうです。
伊藤伝右衛門が亡くなった後、日鉄鉱業に売却され、商談や接待に使われるクラブハウスになっていたそうで、庭もゴルフの練習が出来るように芝が張られたとのこと。
日本の建築も手入れさえすれば、このように長く皆に愛される建物になるのですが、どうして一般の住宅は30年もしない間に壊されていくのでしょうか。皆さんもメンテナンスに係る費用を貯蓄して、後世に残るような素敵な住まいを維持管理していってもらいたいものです。
こうした思いは、国産・輸入住宅に限らず、全ての建築で共有されるべきものではないでしょうか。社会や時代が残したいと思うような建物こそ、日本の財産なのです!
九州に行かれた際には、是非立ち寄ってみて下さいね。そうそう、同じ朝ドラの「あさが来た」の広岡浅子の炭鉱もこの筑豊なんですよ。ご参考まで。
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