昨日、お休みを利用して、サーモグラフィを販売する会社が主催する無料の講習会に行ってきました。
以前にも参加したことがあるのですが、もう一度基礎的なことを勉強しようと再度講習を受けることにしました。
サーモグラフィは、TVでもちょくちょくお見掛けする機材ですが、ご存知の通り人や物の熱を映像化する装置です。
熱を映像で見るというのは、一見建築とは関係がないようにも思いますが、実は結構いろいろな処で使われているようです。一番多いのは電気設備だそうで、電気の経路に異常があるとそこだけ異常に温度が高くなります。
勿論、電気の通電によって温度はある程度上がるものですが、限度を超えると火災になったりもしますから、その安全確認にサーモグラフィが使われるのです。
また、水道配管で漏水事故が発生すると、水の気化熱による温度変化が生じますから、サーモグラフィによって漏水箇所が特定出来ます。そういったことが壁の中で起こったとしても、温度は壁にも伝わりますから、壁の表面を撮影することでも状況把握が可能なんです。(だから、壁の中に断熱材が入っているかといったこともチェック出来ちゃいますよ)
ただ、熱には対象物そのものが発する熱(放射熱)と周囲のものが対象物に影響を与える熱(反射熱)、そして対象物の奥にあるものが発している熱(透過熱)がありますから、対象物そのものの熱を正確に計測するには補正技術が必要です。
まあ、私たち 建築屋の場合は、対象物の正確な温度計測が求められるということはあまりありませんから、相対的に温度の違いを確認出来れば、それでOKとも言えるのです。
例えば、屋根や外壁からの雨漏れなどの場合、漏れが発生している場所とそうでない場所の温度の違いが分かれば、温度が何度ということは然程問題視されません。サーモグラフィによって温度の違いを把握し、温度が相対的に低い部分に漏水があるということが分かれば、そこを補修する手助けとなります。
こういう基礎的な講習は、実は一番大切な部分を教えてくれていますから、これを知っていないと間違った判断や計測方法を使うことになりますから、非常に大切なんですね。
でも、こういう知識の蓄積や取り組みをしている住宅メーカーや工務店ってどのくらいあるんでしょうねぇ・・・? きっと、闇雲に屋根や外壁を剥がして、変な場所を壊してしまう建築会社も多いんだと思います。
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