お客様からビルトイン・ガレージドアに取り付けられている電動オープナーの不具合についてご相談を頂きました。
スクリュードライブでドアを可動させるリフトマスター(Lift-Master)社のオープナーなんですが、ドアと連動させないでフリーの状態で動かしても問題はないのですが、スクリュードライブにドアを固定して持ち上げようとするとモーターが空回りしてしまうという不具合です。
お客様としては、モーター単体ではちゃんと動くのに、ドアを引っ張るとモーターが空回りを始めるということが理解出来ないようでした。
古いリフトマスターの場合、スクリュードライブを樹脂製のギアによって動かすものが多いのですが、ギアの樹脂が経年劣化で削れて摩耗してしまうことがよくあります。
今回のトラブルもその一環で、中途半端に摩耗が進んでいる為、ギアに力が掛かるとその負荷にギアが耐えられずスクリューから外れてしまうということのようです。
オープナーは、ドアを前後ろに移動させるだけで、ドアを持ち上げる役目を果たしているのは、ドアの上に取り付けられている大きなバネのトーションスプリングなんです。(でなければ、0.5馬力の非力なモーターで非常に重いドアが開く訳がありません)
ただ、20年近く何もメンテナンスをしていない状況では、バネが劣化して弱くなってきているはずです。そうなると、トーションスプリングだけでは重いドアを吊り上げることは出来ませんから、オープナーのモーターがその役割を分担しなければなりません。
そうなった時にオープナーに内蔵されたギアに大きな力が掛かり、摩耗や劣化が起きてくるという訳です。また、トーションスプリングだけでなく、ドアの左右バランスも少しずつ崩れてきますから、そうなると余計にドアを引っ張り上げることが難しくなるのです。
こうなると、ドラムワイヤーも伸びてきますから、システム全体の調整メンテナンスや部品の交換が必要となるのが一般的です。オープナーの交換だけで大丈夫と考えているお客様は多いかも知れませんが、起きている事象の裏には奥深い原因が隠れていることを忘れてはいけません。
ですから、輸入のガレージドアは、10年に一度専門家に点検調整をして頂くことをお勧めします。でないと、直しても直しても次々修理をしなければならないなんてことになりかねませんよ。
輸入住宅の新築やメンテナンス、コンサルやコーディネートをして欲しい、家全般のチェックやアドバイスを受けたいので、現地調査を希望するという方は、お問い合わせ下さい。全国どこでもご相談を受け付けます。
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