お知らせ : ページ 272

ドライウォールのプロなら、縦張りはしない

来週、カナダからレンガ職人がやってきて、外壁のレンガ積みが始まる岐阜市 N邸。

そうこうしているうちに、全館空調等のダクト配管も終わり、セルロースの断熱材を入れたり、ドライウォールの下地施工が始まろうとしています。まあ、そんなタイミングですから、ドライウォールの施工について少しおさらいをしてみましょう。

日本の大工は、910mm x 2,430mmの石膏ボードを縦長に張るというのが基本です。でも、本来の石膏ボードは、写真のように横長に張らなければ、全く意味がありません。

石膏ボードを生み出した欧米では、1,220mm x 2,430mmの少し大きめのボードを横に寝かせて張るのが常識ですから、縦長なんかに張ろうものなら大工のボスに厳しく怒られることとなるでしょう。

日本では、天井までの高さが2.4mというおうちが一般的なので、縦長に張ると上から下まで1枚のボードで張ることが出来ます。ですから、無駄なく簡単に施工出来るし、材料のロスも少ないと日本人は考えました。

ただ、石膏ボードが日本に導入された時に、一見非効率に見える横張りの施工が欧米で行われているのかを、何故しっかり考えなかったのでしょう。また、導入した人が英語が苦手でいい加減な理解しか出来なかったのかも知れません。

何がいけないのかと言えば、ボードの切れ目(ジョイント)が天井から床まで縦一直線で入ってしまうことです。それも910mm幅で何本も壁に入る訳です。

賢い人ならお分かりでしょうが、ジョイントというのは強度が一番出ない部分で、クラックが入る一番の弱点ですから、建物が自分の重さによって床方向に縮もうとする時、圧縮によって縦のジョイントにクラックを生じます。ですから、私たちは部屋のコーナー部分などのどうしても縦にジョイントが入らざるを得ない場所以外は、極力縦ラインのジョイントを作りません。

でも、横にしたって1枚のボードだけで壁面を作らない限り、縦のジョイントは出てしまいますよね。(まあ、そんな大きな石膏ボードは、存在しませんが・・・)

そこで、欧米や私たちのようなドライウォールのプロは、レンガを積むように互い違いにボードをレンガ張りするのです。そうすることで、上になるボードの縦のジョイントの部分を下の一枚もののボードが下支えする形が取れるのです。つまり、ボードの縦ジョイントが上から下まで垂直に通ってしまうことがないように気を遣って施工しているんですね。(外壁のレンガ積みでレンガを揃えて積まないのは、そういう理由です。ジョイントを揃える目地のやり方は、イモ目地と呼ばれます)

あと、ボードは出来るだけ1枚で使うようにしますから、写真のように窓やドアの部分をくり抜くようにしてボードを張ります。(写真のオレンジのラインの部分です)

また、テーパーボードや専用の紙テープ、天然石膏のパテを使って、ジョイント部分を強化することも忘れてはいけませんよ。これらの材料のことをよく知りたい方は、右にある「カテゴリー」の「ドライウォール」をクリックするといろんな記事が出てきますから、そちらをご覧下さいね。

そうそうドライウォールを知らない建築屋さんでは、こうした下地施工をする前に既にフローリングやドアといった内装材を取り付ける造作工事をやってしまっているところもあるようですが、これも論外の施工手順です。

どうか皆さん、手を抜かないで美しいドライウォールを目指して下さい。また、こうしたボードの下地施工は、クロス張りの時でも同じように必要な作業です。正しい材料、正しい施工の両方が揃ってこそ長く愛着の持てる輸入住宅になるのです。安くても、なんちゃってドライウォールはダメですよ(笑)

こうした私たちの考えや建築に共感され、施工を希望される方は、ご相談下さい。

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カナダ 建材視察ツアーは、過酷です。でも、楽しい・・

以前、ブログでもご紹介したアトランティックカナダ(東海岸)の建材メーカーを回る日程がだんだん決まってきたようです。

大袈裟に言うと、日本の西半分くらいの広さの地域にある10か所くらいの企業を車で移動しながら実質4日間で見て回るという感じです。ただ、初日はレセプションなので、カナダの企業と私たちの顔合わせといった程度になりますから、正味3日です。

カナダ大使館の担当者も1名ツアーに随行しますが、私と常に一緒という訳ではありませんので、移動の際の運転は、それぞれの企業の方が担当されるようです。私も大変ですが、運転する人はもっと大変ですよね。安全運転を願うばかりですぅ・・・。

それにしても、私のシャーロットタウン(赤毛のアンの故郷、プリンス・エドワード・アイランド州の州都)への到着は、初日の午前0時40分。そこに階段メーカーの社長さんが迎えにきてくれるようです。(写真は、15年程前にそこへ訪問した時に社長の奥さんと撮ったものです)

いや~、ほんと申し訳ないです。そして、その日は、その方が持っているコテージに1泊。きっと、その日は朝まで飲むんでしょうね。時差ボケなのか、酔っ払っているのか、分からない状況の中レセプションに突入するのでしょうか(笑)

実は、このツアーが終了したら、トロントに行って更に家具や建材をチェックする手筈になっています。ただ、こちらは自分でレンタカーを借りて、運転しますよ。トロントは、まだ詳細の予定が立っていませんが、せっかくなのでいろいろまた回ることになるんだと思います。

5月末から6月の頭にかけて10日以上の旅ですが、さてさてどんな感じになるんでしょうか。でも、ジジイになって、よくこんな旅が出来ますよね。

よかったら、皆さんもトロントに来ませんか?私がトロントやナイアガラを案内して差し上げます。私たちの考えや建築に共感され、施工を希望される方は、ご相談下さい。

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妻飾りは、おしゃれです

赤毛のアンの家で有名なグリーン・ゲーブルス(Green Gables)。意味としては、緑の三角屋根(切妻屋根)ということなんでしょうが、ゲーブルは三角の妻壁部分を指しています。

日本では、寄棟や入母屋屋根が古い高級住宅のステータスだったようですが、北米でも切妻屋根はカジュアルな住宅であるようです。つまり、赤毛のアンの暮らしぶりも、この切妻屋根に暗示されているように庶民的な生活なんだろうということを読者に感じさせているんでしょうね。

こんなことを分かって本を読む人は、相当欧米の暮らしに精通している人かも知れません。

そんな庶民的な切妻屋根ですが、少しでもおしゃれにしたいというのは人情です。そこで、妻壁に写真のような飾りを付けることが、北米のクラシックなデザインの家で見受けられます。多くは、ポリウレタンを成型したものなんですが、私たちがお願いしているカナダの階段メーカーでは、写真のような木製の妻飾り(Gable Ornament)も作っています。

こうして屋根の先の方に付けると、壁から距離が出ますので、日光が当たると妻飾りの陰影が壁に映っていい感じですよね。実は、この妻飾りはいくつかのパーツを組み合わせて作られています。何故なら、全てが一体だと屋根の角度が違う場合、それに合せてオーダーで作ってもらわなければいけません。

それでは、効率が悪いですから、どんな角度の屋根でも対応出来るように部品を分割して角度調整を行っているという訳です。因みに、写真のものは、5つの部品から成り立っています。

この他にもいろんなデザインがありますから、遊んでみるのもいいですよね。但し、それだけ多くの製造メーカーを、ビルダーさんが知っているかにも依りますが・・・。

そうそう、今月末にグリーン・ゲーブルズのあるプリンス・エドワード島に建材視察ツアーで行ってきます。また、ツアーの様子はブログにて。こうしたデザインの建築をご希望の方は、ご相談下さい。

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どんな災害でも安全だという家などあり得ない

今週、茨城で大きな被害をもたらした竜巻。強さを6段階で示す「藤田スケール」では上から4番目の「F2」(約7秒間の平均風速が毎秒50~69メートル)に当たるらしい。

ということは、まだ上に3つも段階があるってこと!

写真は、この竜巻で中学生1人が死亡した家屋です。(お亡くなりになった方、被害に遭われた方には、深く哀悼の意を申し上げます) 私たちビルダーは、こういう悲惨な写真にも目をそむけず検証する義務を負っていると思いますが、これは本当にどうしていいか分からなくなってしまうような映像です。

今造られる多くの建物は、大きな地震に備えて重くて強い基礎や土台と建物構造とをアンカーボルトや帯金物という耐震金物で緊結させます。そうすることで、構造体が基礎にしがみついて崩壊を防ぐということになっているんですね。この建物の場合、基礎と緊結したことで建物(構造体)と一緒に重いベタ基礎まで飛ばされて、それが構造体の上にのしかかってきた。その結果、中にいた人を巻き込んでしまったのです。

基礎が外れていれば死ななかったのかも知れないということは、あの竜巻の大きさからすれば分かりませんが、多少なりとも死ぬリスクは低減できたのかも知れません。

ただ、逆に地震の際に外れてしまえば、構造体の崩壊につながり住人の生命や財産を危険に曝すことにもなる訳です。また、竜巻で基礎から外れて構造体だけが飛ばされれば、それはそれで地震の時と同じ危険が生じます。

もっと基礎を厚くして、重量を重くすればいいかと言えばそういう訳でもないでしょう。消費者自身がそこまでのコストアップを受け入れなければならないですし、どこまでの重量なら「F2」以上の竜巻に耐えられるかなんていうことも不明です。そういった点では、ある程度壊れることを容認しながら、最終的に人命が助かるということのみに重きを置いて家づくりをしていく、なんて考え方もありではないでしょうか。

地震や津波、竜巻や山崩れ、地盤の流動化や断層の露出、台風、河川の氾濫、火山の噴火など、様々な自然災害が私たちの周りには存在します。

それも温暖化のせいか、神の人間への戒めか、強大化、狂暴化してきています。どの災害にも一定の対応をするということは出来ると思いますが、この家は絶対に大丈夫などという人間の奢った考えは、捨てるべき時代だと思えてなりません。それ程、人間の造りだすものは、自然と比べて稚屈で浅はかなのですから。それは、原発も然りです。

私たちの考えや建築に共感され、施工を希望される方は、ご相談下さい。

<関連記事>: 台風・突風対応型高強度輸入サッシ (2015年8月25日)

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キッチンや洗面のデザインも、輸入なら多種多様

国産のキッチンは、流行するとどこのメーカーも同じデザインで商品化されることが往々にしてありますが、北米のキッチン・キャビネットのメーカーは、自分たちのスタイルをずっと守って作り続けているところが多く存在します。

昨日、キッチンのメンテナンスに伺った輸入住宅は、国産品にはないデザインを採用していたので、ご紹介したいと思います。それは、築18年近く使い込まれたオークの木目のキャビネットでした。

輸入キッチンキャビネットには、大きく分けて2種類のキャビネットが存在します。1つは、広く一般的になったFrameless。そしてもう1つは、Face Frame と呼ばれるものです。

Frameless は、写真の白いキャビネットのようにキャビネットの正面になる部分にドアが隙間なく配置されているので、キャビネットの箱は見えません。すっきりしたデザインになる為、多くのメーカーがこのデザインを採用しています。

それに引き換え、オークの木目が美しいFace Frame のキャビネットは、ドアとドアとの間隔が広く、キャビネットの箱の部分が露出しています。このデザインはクラシックな印象を与えますが、ドアの凹凸が強調されます。

今ではマイナーなデザインですが、フレーム自体をしっかり作ることが可能で、フレーム部分にもオーク等の木材を使用するので贅沢なデザインと言えるかも知れません。

また、ドアの取っ手に違いがあるのもお分かりでしょうか。オークのドアの方は、ドアの上部に掘り込みが入っていて、そこに手を掛けてドアを開閉するのに対して、白いドアにはハンドルノブが付いています。因みに、ノブがないタイプのものは、Finger Pull Cabinet と呼ばれます。

北米ではノブも多様なものの中から選べるので、国産品にない楽しみも味わえるのですが、ハンドルレスのすっきりしたデザインもなかなかです。

その他に、ドアパネルのデザインや色、樹種など、そのバリエーションはメーカーによっても全く違うと言っても過言ではありません。そういったことは、またの機会にご紹介しますね。

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24時間強制換気について考えよう

昔の日本の住宅は、1時間にどのくらい空気が入れ替わったと思いますか?まあ、それぞれの場合で違うんでしょうが、おおよそ4回だそうです。私の家は、まだその部類に入るのですが、冬はストーブを入れっぱなし。家の前がアスファルトの通りなので、夏はクーラー入れっぱなし。だって、調温した空気がすぐに抜けちゃうんですもんね。

逆に言えば、外からのフレッシュな空気が常に入ってきますので、外気が安定した温度で汚れがなければ快適という状況になるはずです。そう、家全体が呼吸しているのと同じですから。今の住環境からすればなかなかそうしたことにならない訳ですが、本来の自然な状況に回帰出来れば、人間にとって本当に素晴らしいのは、日本の在来工法の家なんでしょうね。

で、今の高気密・高断熱の家はどうかと言えば、自然換気の回数は、1時間当たりおおよそ0.3回。何もしないで空気が全部入れ替わるのに3時間以上掛かるという訳です。まあ、私個人としては、冷暖房の熱が逃げないし、それでいいんじゃないのなんて思うんですが、新建材や家具に使われている有害化学物質も滞留してしまうので問題ということらしい。

それなら、新建材や家具から有害化学物質を排除する法律を作ればいいじゃないのと思うのだが、行政は建築基準法で24時間の機械換気を義務付けた。本末転倒、何か変だと思いますよね。まあ、国民より業界や産業を優先している姿勢が分かります。そういった意味では、同じ業界に属している私たちは、優先して頂いたことに感謝しなくちゃいけないですね(笑)

さて、法律の内容はというと、部屋の用途や大きさ、天井の高さなどで、必要な換気回数は変化するのですが、1時間当たりおおよそ0.3~0.5回が義務付けている。自然に入れ替わる分もあるでしょうから、合わせ技で0.6~0.8回という数字が今の高気密・高断熱の家の必要換気量ということになるんでしょうね。

でも考えてみて下さい。1時間に半分からほぼ全部の空気が外に出されてしまうんですよ。勿論、熱交換器を利用してその半分の熱を戻したとしても1~2時間で熱も全部逃げてしまうんですよね?

夏の電力不足で行政も省エネを呼びかけているなら、熱を電気で外に出すようなことを義務化するのでなく、窓を開けて自然に換気してもいいような環境を考えるべきでしょう。

数値や気密性ばかりを気にする頭でっかちにならないで、感じる住まいを我々ビルダーや消費者も考えていかなきゃいけない時代です。ただ、アレルギーなどで窓を開けられない人たちにそういうことを言うつもりもありませんよ。

でも、有害化学物質が室内からなくなれば、そういう病気も減るような気がしますねぇ・・・・。こうした私たちの考えや建築に共感され、施工を希望される方は、ご相談下さい。

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輸入キッチンなら、リフォームも可能?

ダークオークのクラシックな趣きの輸入キッチン。天板カウンターもカナダのメラミン製。ドアノブも付かないスッキリしたデザインは、飽きのこない感じですね。オークの天然木のドアですから、いつまでも長く使えるのですが、どうしても設備関係は悪くなってくるものです。

まあ、機械ものですからねぇ。今回、壊れたのは、幅30cmのナショナル製食洗機。20年近く動いてくれていたのですから、製品寿命からすれば大したものです。でも、今は30cm幅というのは、市販されていないんです。修理しようにも部品の供給のないし、一般的な45cm幅か、北米のような60cm幅のものに交換するしか方法はありません。

あとは、30cm幅のキャビネットを入れるという方法もありますが、それでは使い勝手が変わってしまいます。納期や金額、納まりの美しさなどいろいろ考えていますが、取り敢えず、食洗機は45cm幅のものに装換して隣の引き出しキャビネットの幅を狭くして作り直そうと考えてます。

無垢の木製キャビネットをなら、削ったり、塗装したりすることが出来ますからね。勿論、それをするには、他のいろいろな部分の取り合いを考えなければなりませんから、そう簡単にはいかないのですが、こんなリフォームが可能なのは、輸入キッチンならではです。

また、リフォームが終わりましたら、ご覧に入れますね。

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玄関や勝手口に隙間は明いていないですか

名古屋市守山区の輸入住宅、Cさんからの依頼で、ウェザーストリップなるシール材を取り付けに行きました。ウェザーストリップとは、ドアやサッシのまわりの隙間を埋めて、気密性や防水性をよくする効果を発揮します。

さて、このおうちの奥様ですが、大の虫嫌い。近くに森や林もあって、ムカデなども家に入ってくるらしい。そこで、輸入の玄関ドアの敷居にあるほんの小さな隙間を気にして何か対処してほしいということだった。

カナダ製の玄関ドアの多くは、ウェザーストリップというクッション材(パッキン材)がドア枠の上下左右に入っているのだが、このドア・メーカーのものはドア下だけはゴム製の薄くて細長いモール材が付いているだけで、それが人の出入りで徐々にちぎれてきていた。

当初付いていたものは簡易なものでしたからただの目隠し材だと思うのですが、気密の心配だけでなくゴキブリや小さな虫が出入りしないかと奥様は気が気でない様子。

そこで、私たちは写真のようなウェザーストリップを用意しました。写真は、おうちに取り付けたものの切れ端ですが、これの長いものをドア枠の上下左右にある取り付け用スリットにビード部分を差し込んで施工します。

このウェザーストリップは、ある程度の高さや幅がありますから、多少ドアが枠にピッタリしなくなっても気密を保つように考えられているんですね。

ウェザーストリップは、おおよそ10~15年程度で劣化してきますから、必要に応じて取り替えて下さいね。但し、ドアや窓のメーカーによっては形状が違う場合もありますので、形や大きさを確認の上ご依頼下さい。

<関連記事>: 玄関ドアのウェザーストリップの交換 (2017年4月27日)

こういうメンテナンス部材もホームメイドでは用意していますから、ご希望の方はお問い合わせ下さい。

また、窓やドアの修理・メンテナンスの概要は、リペア&メンテナンスのページをご覧下さい。

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アンダーセン社製ダブルハング、バランサーのメンテナンス

愛知県一宮市の方から、20年前に施工したアンダーセン ウィンドゥのメンテナンスについて問い合わせを頂いた。輸入サッシのメンテナンスについては、最近一宮市の方からのご依頼が増えてきている。それだけこの地域では、当時輸入住宅の需要が多かったということと、現在輸入住宅をメンテナンス出来る住宅メーカーが減ってしまったということなんでしょうね。

以前にも同様のメンテナンスのお話があったのだが、アンダーセンの輸入サッシは糸(ワイヤー)で建具を上から吊って上げ下げしやすくするという構造をしているので、この糸が経年劣化で切れてしまう。

こういうタイプのダブルハングは、非常にオーソドックスなタイプのデザインだが、サーティンティードやACAN、ヴァイスロイといった他の輸入サッシメーカーのものは、コイルスプリングという板バネを丸めたものを使ったりするし、ミルガードやインシュレート等はチャネル・バランサーという棒状の部品を用いたりしている。

そういう意味では、アンダーセンの窓はクラシックとも言える。(尚、最近ではアンダーセンもティルト・ウォッシュというタイプの窓が主流で、専用のチャネル・バランサーが使われています。また、糸吊りタイプの窓をティルト・ウォッシュの窓に換える部材も用意しています)

どの形式のものでも部品を交換してやれば長く使えるんだけど、施工した住宅会社が輸入材の取り扱いを止めてしまって、その部品を手に入れるのが難しいというケースが非常に多い。

また、どこのビルダーも交換のノウハウを持っていない。要は、売りっぱなしの状態です。

今回も窓の両側にあるバランサー2本を交換するだけという些細な仕事ですが、どこもやってくれないなら、ホームメイドはやりますよぉ。(実際は、仕組みや交換方法が分かっていないとすごく大変ですので、まずはお問い合わせ下さい)

窓やドアの修理・メンテナンスの概要は、リペア&メンテナンスのページをご覧下さい。

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どの木も結構頑張っています

2009年9月から始めた木材の暴露テスト。2年半が過ぎましたが、さて最近の状態はどうかと見てみました。会社の前に放ったらかしにしているだけなので、何もやっていないのですが、どの木材も意外といい状態を保っているようです。

特に南洋材で非常に堅いウリンは、多少汚れや割れが入っていますが、元の状態を保っています。きっと、表面に塗ったシケンズの塗装は、既に剥がれて機能しなくなっているだろうとは思いますが・・・。

また、パラペイントの木材保護塗料「PARA ティンバー・ケア」で塗装したヒノキは、さすがに塗料が剥げてきてはいますが、全く塗料が剥げていない面も残っており、割れもまずまずな気がします。

一番劣化があると予想した無塗装のヒノキですが、もう腐ってくる頃かと思いきや、こちらも意外と頑張っています。多分、どの木も雨風に晒されてはいますが、日当たり良好な場所なのですぐに乾いた状態になるのでしょう。だから、腐朽菌が繁殖しにくいといった感じなのかも知れません。

また、コンクリートのブロックは吸水性があるので、水分を下に落としてしまい、木の下に水たまりが出来ないという点も木にとっては好都合なのでしょうね。

表面の塗装と日当たりや通風の環境の両方をちゃんと考えてやれば、ウッドデッキなどでも随分と長持ちするはずですが、そういったおうちが少ないのは何故でしょうねぇ?

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